介護事業経営アドバイザー|福岡浩(介護事業運営・業務改善に関するコラム)

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介護事業経営アドバイザー 福岡浩のコラム

介護サービス情報の公表制度における事業所訪問調査300件に!
そこから見えてきたこと

平成18年度から始まった介護サービス情報の公表制度で、初年度より12年間にわたり事業所訪問調査を担当してまいりました。 その結果、平成29年度までに298の介護事業所、介護施設に訪問したことになります(資料:[介護サービス情報の公表制度による訪問調査実績表]参照)。 実質的には初年度の実務研修等で調査に同行した数数を加えると、300件以上になります。

当然のことですが、12年間でもっとも多かったのは、居宅介護支援で85件、続いて訪問介護が69件、通所介護63件、訪問看護18件となります。 介護施設では、有料老人ホーム12件、特別養護老人ホーム10件でした。

また、複数サービスを提供している介護事業者の場合に、例えば一事業所で訪問介護と居宅介護支援の調査を行いますので、訪問した事業所数、施設数は合わせて230カ所になりました。

これだけ多くの介護事業所、介護施設を訪問すると、私なりの主観的な「サービスの質が高い事業所」とはどういうものか、概ね定義づけができるようになりました。 詳しくは、昨年7月に出版した「選ばれる事業所 運営の鉄則」(日総研出版)をご参照ください。

本調査では、必ず調査予定日の数日前に調査員が調査対象事業所の管理者(または施設長等)に電話をして調査日時を確認しています。 この際に電話の応対や本調査の趣旨理解の程度で、事業所の運営状況が窺えます。本制度では、調査員が介護保険サービス事業所、介護施設を評価したり、指導することはありません。 しかし、調査員は、調査経験が長くなり調査件数も多くなるにつれて事業所、施設の良し悪しも分かるようになります。

私は、この経験をもとに介護事業運営のコンサルティングを行っていますので、介護事業所の改善すべき課題はほぼ共通していることがわかっています。

その一つをここにご紹介しておきましょう。それは事業所内の情報共有です。

介護事業所内の介護職員他スタッフの情報共有は、必ずしも十分ではありません。 情報共有の方法としては、朝礼や定期的な会議、研修会などがありますが、会議の進め方や会議の議事録の書き方、議事録の回覧方法などに改善すべき点があります。 意外に気付いていない改善点がありますが、実は容易に改めることができます。

また、情報共有すべき情報とはどういうものなのか、その情報の重要度の認識のズレはないだろうか、情報共有ができることで得られるメリットは何か、 具体的に事業所全体で理解されていないのではないかと感じています。

情報共有の精度が高ければ、各種記録書、報告書の書き方が改善し、そこに書かれる内容がより分かりやすくなるでしょう。

話しは変わりますが、平成30年度の改正法施行、介護報酬改定のテーマは、まさに「自立支援」と「重度化防止」であり、サービス提供の成果を介護事業者に求めています。 そうなると、より一層介護計画書の内容、サービス提供時の記録、その他報告書等の内容が重要視されることになるでしょう。

現状の事業運営の仕組みでは対応できない事態になる前に、事業運営の細部にわたり見直しと改善をお勧めいたします。

2018年4月4日掲載

ライター:介護事業経営アドバイザー 福岡浩(元有限会社業務改善創研 介護コンサルタント)


現・介護事業経営アドバイザー福岡浩が有限会社業務改善創研代表取締役・介護事業コンサルタントとして執筆したものです。

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