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有限会社業務改善創研のコラム(介護コンサルタント福岡浩)

介護コンサルタント福岡浩のコラム

「指定介護事業所管理者誓約書」をお忘れではないでしょうか

介護保険サービスの事業を始めるにあたって、個人ではなく法人として指定申請を行いますが、その指定申請に必要な様々な提出書類の一つに「指定〇〇介護事業所管理者誓約書」というものがあります。

現在、管理者を務められている方々の多くは、この誓約書の存在を知らなかったり、知ってはいるものの誓約書に書かれている内容については正確に記憶していないのが実情です。

この誓約書の冒頭には、次のように書かれています。(資料参照「通所介護の場合」)

指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年3月31日 厚生省令第37号)第105条の規定に従い、
運営に関する基準を遵守し、当該指定事業所の管理者の責務を適正に果たすことを誓います。

指定申請時には、指定申請書類の作成を行政書士などに依頼していることが多く、誓約書はひな形があるので、管理者氏名の欄に記名捺印だけして内容をよく確認しない管理者もいます。

また、事業開設から数年経過して管理者が交代する場合には、新任の管理者も誓約書を提出しなければなりませんが、 事業所を運営する法人が変更届を行うことが多く、新任管理者はこの誓約書の存在を知らないまま就任している場合もあります。

では、この管理者の誓約書で何を誓約しているのでしょうか。誓約書の中段以下に記載されている内容を確認してみましょう。

それは、「管理者の責務」です。

指定○○介護事業所の管理者は、指定○○介護事業所の従業者の管理及び指定○○介護の利用の申し込みに係る調整、業務の実施状況の把握その他の管理を一元的に行うものとする
2 指定〇〇介護事業所の管理者は、当該指定○○介護事業所の従業者にこの節(※)の規定を遵守させるために必要な指揮命令を行うものとする。

※この節とは、訪問介護事業所であれば、指定訪問介護の節であり、「運営に関する基準」を指します。

指定申請時には、「指定基準」という表現で認識していると思いますが、これは、「人員の基準」と「設備の基準」になります。 両者が基準通りであるという確認が取れてはじめて、指定権者である都道府県や政令市、中核市の保険者から指定を受けることになります。

したがって、「運営に関する基準」については、あくまでもこれから事業所を運営するので、管理者に誓約書の提出を求めていると理解しなければなりません。 指定通知を受けて事業所が開設されると、指定権者である都道府県や政令市、中核市の保険者は、実際に運営の基準に沿って事業所が運営されているかどうかを確認するために「実地指導」を行います。

しかし、管理者が「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年3月31日 厚生省令第37号)」を十分に理解し、 これに沿って事業所を運営していなければ、実地指導を必要以上に恐れたり、不安に感じてします。 その結果、実地指導対策という言葉に惑わされて、その種の対策本を購入して読んだり、実地指導対策セミナーに参加したりするようですが、対策ではなく基準を理解することが重要なのです。

訪問介護事業所は、指定訪問介護事業の運営基準を、通所介護事業所は、指定通所介護事業の運営基準を、居宅介護支援事業所は、指定居宅介護支援事業の運営基準を読み込んで理解しましょう。

運営基準を理解し、運営基準通りに事業所を運営するためには、具体的にどうすればよいのでしょうか。
管理者は、机の上に常に手にして読めるように「指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年3月31日 厚生省令第37号)」を常備しておくことです。 そして、内容を理解できるまで毎日一回目を通す習慣が必要です。

参考書式:指定通所介護事業所管理者誓約書(pdf)

2018年1月18日掲載

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