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有限会社業務改善創研のコラム(介護コンサルタント福岡浩)

介護コンサルタント福岡浩のコラム

訪問医療の医業経営者からのご相談

診療報酬が改定されて、訪問医療の診療報酬が大幅に下がったことから医療関係者からの相談が続きました。その相談依頼の内容は概ねどれも同じです。

医業だけでは先々に不安があり、介護事業に参入したい。」という主旨のご相談でした。

事業運営の相談やコンサルティングの依頼などは、通常は当社のホームページを見られてメールでコンタクトされることが多いですが、今回は電話による相談依頼でした。

診療報酬改定により、その相談先の訪問医療の経営状況が相当悪化することは火を見るよりも明らかであるものの、 短絡的に介護事業参入に活路を見い出そうするのは、いささか拙速過ぎないだろうかと感じました。 しかし、当事者としては切迫した状態にあり、何かしなければならないという思いの余り、当社に相談を持ち込んだのでしょう。

さて、これらの相談依頼に対してどうお答えすべきだろうか、ビジネスとして何でもかんでもお引き受けすれば良いのだろうか。 しかし、先方の話を聞いてみると、その答えがすぐに見つかります。 なぜならば、介護事業で何をやりたいか訪ねると、 逆に「何をやれば儲かりますか」という問いが投げ掛けられます。 そこで私の答えは決まります。 「今、そちらの地域でどのような介護事業が必要か、市場規模や参入している介護事業者はどのくらいあるのかもご存じないまま、介護事業に参入しても失敗する可能性が高いです」と、 申し上げて終わります。 加えて、「診療報酬が改定されても、極力その影響を受けにくい経営体質になっていないことも問題です。」と、申し上げます。 さらに、「介護事業の参入をお手伝いして事業が立ち上げられたら、それで終わるようなコンサルティングなら、他にも引き受ける会社がありますよ。何も知らなくても安心して介護事業の開業支援をお任せできる会社の方がよいと思いますが、いかがですか。」と申し上げて電話を切りました。

電話を切った後に、介護事業が簡単に始められると思っている事業経営者が多いことは分かっていますが、 医療機関の方はもっと簡単に考えているような印象を受けました。

簡単に始められて簡単に儲かる事業などあり得ないはずなのに、 なぜそう考えてしまうのか不思議に思いますが、置かれている環境が厳しくなればなるほど、 その厳しい現実から逃避したい思いが働いて、もっと楽な事業はないかと考えるのではないでしょうか。 簡単に儲かると言われて投資話に飛び付いて大損する高齢者がいますが、それに似た心理が働くのでしょうか。 長年、たび重なる報酬改定に振り回されながら事業を営んできて、 ついに先々に大きな不安があると強く感じるようになったのでしょう。

介護も医療も共通するのは、報酬だけに頼った事業運営がこの先続けられなくなる可能性が大きいということではないでしょうか。 もし、そうだとすれば、今何をすべきか、今後のあるべき姿をしっかりと見定めておく必要があります。 それが経営者の重要な役割でもあります。

2014年4月3日掲載

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