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有限会社業務改善創研のコラム(介護コンサルタント福岡浩)

介護コンサルタント福岡浩のコラム

それは記録書ではなくチェックリストです

介護事業の現場では、なぜか記録の書き方が改善していないようです。 各方面から記録の書き方をテーマにした研修講師の依頼を打診されることが多くなりました。 残念ながら、今のところはお断りしています。 私より適任の講師がいると思いますが、ご依頼をお断り若しくは保留する理由は2つあります。

記録の書き方を学ぶ以前に文章能力に問題があることが多いからです。 この問題は研修だけではすぐに解決しないと考えています。 日常の業務のなかに文章能力を高める仕組みを作り上げるしかないかもしれません。それには、時間と労力がかかります。

もう一つの理由は、記録は結果を書くものですから、 その前の計画はどうなっているのか、その計画を導き出したアセスメントシートはどうなっているのか、 そもそもアセスメントする前のケアプランはどう書かれているのか、これらはすべて繋がりがあり、 記録の書き方だけを学んでも目に見える効果が期待できないのではないでしょうか。

しかし、介護職員が書いた記録書を見ると、管理者の方々はあまりにも感想文的だったり、 自分が提供したサービスの羅列だったり、およそ記録書の体裁からはほど遠いと感じています。 そこで管理者が苦し紛れに取る改善策(?)は、チェックボックスにレ点を入れるだけの記録書に変更することです。 どうせ、書けない、書かないなら提供したサービス項目にチェックを付けるだけでよいという発想になります。 これは明らかにサービス提供チェックリストです。

しかも、その下段の方に「特記事項」とか「その他・備考」などという欄があり、そこには何を書いたらよいのかわからないので、欄は空白のままになります。 10枚中1枚くらいは、利用者の状況や観察の結果を記しているものもありますが、それは稀です。

介護サービスを提供した結果を記録するということがどういうことなのか、 介護サービスを提供するための計画の内容は担当者に十分に理解されているのか、 管理者やサービス提供責任者、生活相談員などは、 ケアプランの第一表にある「利用者及び家族の生活に対する意向」や「総合的な援助の方針」を十分に理解できているのだろうか。 それを踏まえた介護計画が作成されているのだろうか。 もしかすると、もしかして、業務(作業)のプロセスを川上まで検証していくと、本当の原因が判明するのではないでしょうか。

サービス提供記録書の書式を何度変更しても、その記録内容が一向に改善しないのは、 書き方だけの問題ではなさそうだと気付く管理者が少ない。 早く本当の原因を見つけ出しましょう。 また、チェックボックスにレ点をつけるだけのチェックシートでは、記録書とは言えませんので、早急に変更を検討しましょう。

2014年2月19日掲載

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