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有限会社業務改善創研のコラム(介護コンサルタント福岡浩)

介護コンサルタント福岡浩のコラム

2012年を迎えて

毎年、正月三が日は、ほぼ同じ過ごし方をしています。 元旦は朝7時頃に近くの弘明寺観音に初詣、おみくじを引いて帰ります。 勿論、昨年の東日本大震災、原発事故からの復旧、復興を祈願したことは言うまでもありません。

元旦の午後は、毎年必ずサッカー天皇杯決勝戦をテレビ観戦しますが、今年はJ2対決となりました。 これは初めてのことであり、FC東京と京都サンガはどちらが勝っても初優勝でした。

2日は朝8時から箱根駅伝を見ます。母校の神奈川大学は、ここ数年シードもままならない状況です。 毎年、予選から勝ち上がって出場しています。今年も総合15位となり、シード権を逃しました。 3日は、旧知の知人宅に集まり新年会。4日から通常通りの業務になりました。

2012年は、4月に介護保険改正法が施行され、同時に介護報酬も改定される予定です。 改正法については、新サービスの投入に注目しがちですが、労務管理を求める運営基準に改定されることの方が、介護事業者にとっては重要ではないでしょうか。 介護職員の定着率が低い要因は、介護報酬が少ないからだと言われていますが、それだけではないだろうと思います。 労務管理が行き届かないことも要因の一つと考えられます。

例えば、デイサービスやグループホームで、介護職員が利用者の食事を介助しながら、 自分も一緒に昼食を取っている場合に、昼食を食べたから休憩時間は残り30分にしているというような事例もあります。 これは、労働基準法では、職場から隔離された場所で業務から解放された状態で休憩をとることとしているので、明らかに違法になります。

また、残業の多少にかかわらず、一定額の残業代しか支払っていない例もあります。 月に20時間分の残業代を「残業手当」などとして支払い、20時間以上に及ぶ残業があったとしても支払っていないような事業所もあるでしょう。 残業があっても全く支払わない事業所もあります。

4月以降は、労働基準法に違反した事業者には、指定取消を適用することができるようになると言われています。 労務管理が確実に行えない介護事業者は、新しい運営基準に反した運営を行っていることになり、罰則の対象になることは必至です。 これによって、従業者や退職者の通報も増えるのではないかと考えられます。

考えてみれば、自社、自事業所の労務管理もできない事業者に、 要介護者に提供する介護サービスの管理などできるはずもないということなのだろうか。 労務管理ができなければ、サービスの質の向上もあり得ないという考え方は納得できると思います。 「できるだけ多くの時間を利用者に寄り添う時間に当てるのだから、労務管理はどうでもよい」とは言えません。 未だに、利用者に寄り添うことが質の高いサービスだと思い込んでいる介護事業経営者も少なくないでしょう。

2012年は、介護保険サービス事業者にとって、本格的な経営、運営が求められる年になると言えるでしょう。 ただ、サービスを提供できれば良かった時期から、サービスの質を継続的に高める要求が加わり、 そして、従業者を正しく管理すべき労務管理にも目を光らせる制度になるということです。 今年は、介護事業経営者の経営力、事業所管理者の運営スキルが問われる年になりそうです。

2012年1月15日掲載

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