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2008年2月のコラム
「アポイントメントとレスポンス、アクセス」

地球温暖化と言われても、「やはり冬は寒い」と実感する一月です。 札幌にいる友人が横浜に来て、最初の一言は「こちらは暖かい」だった。 零下の寒さに比べれば東京や横浜は暖かいと感じるのでしょう。

さて、今月は、ややありふれたテーマのように思われるでしょうが、実は大変重要な問題です。 『アポイントメント』とは、最近では『アポ』という略語で使われています。 「アポを取る」という言い方もあり、電話を使った営業をテレフォンアポインターとか、色々と横文字が並ぶとよくわかりません。

この『アポイントメント』は、約束するという意味で使われますが、 「何月何日何時にどんな用件で誰と会う」というように、手帳や予定表に書きます。 比較的電話によるアポ取り(約束)は問題なく成立しますが、 それでも聞き間違いや勘違いで、お互いが同じ約束内容を共有できていないことがあります。 慎重な人は、約束を交わした後にその内容を復唱し間違いや勘違いを防ぐ努力をしています。 私の場合も、相手によっては復唱して間違いを防ぐようにしています。

話は介護現場の場合ですが、ケアマネジャーはケアプランを作成し、利用者への説明と同意を得た上で、 サービスを担当する居宅サービス事業者にそのケアプランを配布することになっています。 しかし、意外にもそのケアプランが居宅サービス事業者に渡されていないことがあり、 事業者側が催促してもなかなかもらえなくて困っているという話をよく耳にします。 催促されても「わかりました」というイイ返事だけして、そのままという例もよくあるそうです。

これがまさに『レスポンス』が悪いということなのでしょう。 『レスポンス』とは、反応、反射というような意味ですが、対応の早さということでしょう。 よく、「あの人は、レスが早いね」という言い方をします。 反応が早い、対処が迅速だと、それだけで評価されることもあります。 対処した内容の良し悪しより対応の早さを評価してしまいます。 古い話ですが、『早いのが取り得!』と言っていた落語家がいました。 それほど面白くもないダジャレでも即効性があるだけで面白いと錯覚してしまします。 たから、レスポンス(反応)が早いことは、対応力の一要件ではあるのでしょう。

では、ケアプランを居宅サービス事業者に配布しないケアマネジャーに何回か催促し、 「それでは、○日の○時に伺いますので、それまでにご用意いただきたくお願いいたします」と言って、 アポ(約束)を取り付けても、行ってみたらケマネジャー本人もいなかったというようなこともあります。 とてもあきれた話ですが、それほど珍しい話でもないようです。

『アポ』が取りやすく、『レスポンス』が早い、そういう人ばかりだったら、 業務は、それだけで効率が良くなりそうです。 実は、『アポ』が取りやすいのは、『アクセス』が容易であるということです。 『アクセス』とは、出入り、接近、交通の便、門戸などの意味がありますが、 「交通の便」という意味で使う以外に、連絡が取りやすいという意味でも使われているようです。 「『アクセス』がよく、『アポ』が取りやすい、その上『レスポンス』が早い、そういう人に、私はなりたい」と、 いつも思っています。

しかし、介護や医療、福祉のサービスを必要とする方々には、このような利点が通用しないことが多いでしょう。 要介護高齢者や身障者の方々個々のペースや、リズム、テンポでなければ、事が運ばないというのが常です。 だからこそ、関係する介護、医療、福祉の様々な職種の人たちが確実に連携できるようにするためにも、 『アクセス』がよく、『アポ』が取りやすい、『レスポンス』が早いことが望まれます。 これら三つの要素を最大限に高めるためには、その道具として携帯電話やPCの活用が不可欠なのかも知れません。 デジタル音痴を自認しているのではなく、積極的に活用して、 いつでも『アクセス』でき、『アポ』も用意に取れ、『レスポンス』が早くなれば、 それだけお客様と関わる時間を増やすことにもなります。

初めて会ったケマネジャーさんからいただいた名刺にメールアドレスが書いてあったので、 早速、メールしましたが、返事が全くなく、次にお会いした時に聞いたら、 「忙しくて余りメールチェックしていません。」と言われて唖然としました。

業界最大手と言われ、今はもう名前も消えてしまった介護会社の事業所では、 電話するといつでも本社に転送されて、オペレーターに伝言。 その後、数時間も経ってから、事業所の担当者から連絡があるという状態でした。 誰もが感じたのは、「アクセスが悪く、レスポンスが遅い」ということでしょう。

私自身、他人に偉そうなことは言えませんが、今一度、点検しましょう。 『アクセス』の感度、『レスポンス』の速さ、そして『アポイントメント』の取り易さ、確実性を。

2008年1月26日掲載

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